今回は2022年春の新商品、XIOMのジキル&ハイドのレビュー記事です。
ジキル&ハイドは下記2種類となっており、今後ラインナップが増える予定です。
V47.5・・・ スピンテンション、スポンジ硬度47.5°
H52.5・・・粘着ラバー、スポンジ硬度52.5°
使ってみた感想としては、硬く扱いが難しいラバーですが、扱える人には良いラバーだと感じました。
ラバーの特徴やどんな人におすすめかを解説していきたいと思います。
商品紹介
品名:ジキル&ハイド H52.5
メーカー:XIOM
スポンジ厚:2.1 / MAX
スポンジ硬度 : 52.5
色:レッド・ブラック
価格:6,500円+税
中国式粘着トップシート搭載の二面性ギア
XIOM HPより引用
ボールをキャッチする感覚と圧力のある攻撃という、相反する二面性を同居させることに成功したハイブリッドラバー。中国ラバーに近い最新型の粘着性トップシートが確実で強烈なスピンを生み出し、エネルギーに満ちた高硬度スポンジがうねるような弾道でド迫力のドライブを発射させる。一度体感したら病みつきだ。
商品レビュー
弾み
フォア打ちをした段階では弾みは控えめでしたが、強打時は良く弾むラバーだと感じました。
粘着らしさは殆ど無く、普通にスピンテンションと遜色無く打つことが出来ます。
インパクトに比例して弾むラバーで、オートで飛ぶ感じはありません。
また、振り切れた時の上限は高く、粘着とは思えないぐらい弾みとスピードが出ます。
打球感
スポンジ硬度52.5度のため、やや硬めの打球感です。
他のラバーと比較するとファスタークG1よりは硬く、テナジー05ハードよりは若干柔らかいと感じました。
硬めですが振り切れた際はラバーに食い込む感覚があり、中国粘着の様なガチガチのラバーではありません。
50度前後のスピンテンションを使っている人なら、そこまで違和感なく使うことが出来ると思います。
回転量
微粘着という事で引っ掛かりが良く、回転もしっかり掛かります。
回転量は十分ですが、スピンテンション+αと言った所で突出して高いラバーだとは感じませんでした。
サーブやループドライブなど回転量を活かしたプレーはやりやすいですが、それだけで勝負するのは難しいラバーだと感じました。
コントロール
粘着特有の扱い難さがそこまで無いので、全体的にはコントロールがしやすいラバーです。
ただ粘着の宿命で相手の回転の影響は受けやすいと感じました。
特にレシーブで相手の回転の影響を受けやすく、ラケット角度はシビアです。
回転が掛けやすいので、ドライブやツッツキなど相手の回転を上書きする技術は非常にやりやすいです。
技術別
ドライブ
ループドライブ、スピードドライブどちらも質は高いです。
ラバーが硬いのでインパクトが中途半端になったときにボールが走らず、ネット・オーバーミスになることが多かったです。
良くも悪くも自分の力量が出るラバーで、どんなボールでも繋がってくれるような寛容なラバーではありません。
粘着ラバーでありながらスピードが速く、振れたときは他のスピンテンションよりボールが速いと感じました。
弧線は程よく出るので打点を落としてもボールを入れやすいです。
引き合いでは相手の回転を食らいやすいので、合わせるよりも掛け返す方が安定してドライブを打つことが出来ます。
ブロック
ブロックに関しては特にやりづらさは無く、他のスピンテンションと比較しても遜色ないと感じました。
当てるだけのブロックでは失速しやすいので、弾いたり回転を掛けて伸ばすなど、自分から振っていく方が良いボールが出しやすいです。
台上
ツッツキは評価が高く、低く切れてコントロールもしやすかったです。
軽く当てると弾まないので、ストップも短く止まりますが、ボールが上がるので若干浮きやすいと感じました。
フリックは粘着ラバーでは非常にやりやすく、弾く・掛けるフリックどちらも良いです。
ナックルサーブに対しては弾くフリック、下回転サーブには掛けるフリックが安定して打つことが出来ます。
ただ回転の影響自体は受けやすいので、弾くのか掛けるのかボールの見極めは必要となります。
ミート
粘着はミートが微妙な物が多いですが、ミートに関しては好感触でした。
ボールが上に飛ぶのでネットミスが殆どありません。
当てるだけではそこまで飛ばないですが、ミートも自分から振っていったときには球威が出ます。
ラバーが食い込みすぎない為、スマッシュもやりやすかったです。
サーブ
引っ掛かりが良いので回転系サーブは出しやすく、回転量も十分です。
ただ他のラバーと比較し突出して回転量が高いとは感じませんでした。
ラケットとの相性は?
今回はビスカリア(アウターALC)と合わせました。
個人的にこのラケット・ラバーの組み合わせは難しいと感じました。
どちらも硬いので振れたときは良いボールが行くのですが、詰まったときなどあまり回転が掛からないのでネット・オーバーミスが出やすかったです。
硬めの5枚やインナー、7枚合板など、弾みと球持ちのバランスが良いラケットの方が合うと感じました。
ラバーの球持ちが良いので柔らかいラケットだと球を持ちすぎてしまい、硬すぎるラケットだと扱いが難しくなるためです。
硬いラケット・ラバーを扱える上級者であればアウターの選択肢も十分ありだと思います。
まとめ
今回はジキル&ハイド H52.5のレビューをしました。
打ってみて感じた性能を勝手に表にすると以下の様になります。
粘着ラバーですが全体的にスピンテンションに近く、回転だけでなくスピードも良く出るラバーです。
正直スピードはそこらへんのスピンテンションよりは全然速いと感じました。
ラバー自体は硬いため、インパクトの強い選手の方がラバーの性能を引き出せます。
逆にインパクトに自信がない選手は他のラバー(V47.5等)の方が良いと感じました。